豆苗 / 風邪(かぜ)について

 

 豆苗(とうみょう)はエンドウ豆の葉っぱと茎で、中華では高級野菜の一つです。日本では「グリーンピースの芽」と袋に書かれた、発芽してからあまり成長していないものが豆苗としてスーパーなどで売られています。

 本来の豆苗は豆を収穫するためではなく、葉もの野菜として栽培されている品種で、十分に成長し葉っぱも大きくなったものを用います。炒め物などに使われますが、しっかりとしている割に質が柔らかいのが特長です。

週末topics〜風邪(かぜ)について
 
風邪がはやってきているようですが、今日は風邪について基本的な漢方的の考え方についてです。

 冬の季節の風邪に関して、新薬のコマーシャルなどでは鼻炎タイプや咳タイプなどといった分け方をしますが、漢方的には大きく分けて「青い風邪」と「赤い風邪」に分けられます。

青い風邪
 背筋などに寒気がして鼻やのどの調子がおかしいといったタイプのかぜ(風寒感冒)です。
 対処法としては、体をあたためてうっすらと汗をかき、汗とともに体の表面にとりついた風(ふう)の邪をおいはらいます。
 初期のうちに、昔からある生姜湯や、ネギや生姜をたっぷり入れた熱いうどんなどを食べ、ふとんをしっかりかぶって、うっすらと汗をかくようにします。
 このタイプの代表的な漢方薬が葛根湯ですが、ふだんから胃腸が弱いタイプの人には参蘇飲(じんそいん)がお勧めです。
 赤い風邪
 インフルエンザみたいに発熱が強く、頭痛や顔面紅潮、のどの痛みなどを伴うタイプのかぜです(風熱感冒)。
 このタイプの風邪は注意が必要で、初期の内に天津感冒片や銀翹散という漢方薬を飲むほうがよいですが、中国では清熱作用のある薄荷と菊花のお茶などを飲むと良いとされています。

 以上、代表的なパターンについて説明しましたが、風邪はとにかく初期の内に追い出すのが大事で、放っておくと風の邪が体の表面から内部にどんどん侵入してきてこじれてしまうというのが漢方の考え方です。

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