熊本の居酒屋さんのメニュー第3弾は、鶏の軟骨の唐揚げです。
軟骨といえば、成分的にはコンドロイチンやグルコサミンで、関節がスムーズに動くための緩衝剤としてなくてはならない存在です。また、コンドロイチンはお肌の張りなどにも重要な役割をはたしています。
さて、コンドロイチンやグルコサミンなどは若い時には体内で合成されるのですが、年と共に減少し、関節の痛みやお肌の老化につながります。こういった身体にとって重要な物質で、「若い時には十分あるけれど年と共に減少する」物質は漢方では「精」と呼ばれる生命の根源物質の概念に近いものがあります。
よって「精がつく」食べ物というのは、老化予防効果のある食べ物という意味になりますが、人間の生命力はその人の持っている「精」という物質の量に比例するといっても過言ではありません。一般的には特別な食べ物を食べなくても胃腸がちゃんと働きさえすれば、食べ物に含まれる最も濃厚な栄養部分から「精」という物質は作られますが、特にコラーゲンやコンドロイチンなどが豊富な食べ物には「精」を補う力が強いとされています。
因みに、中華料理で高級食材とされるフカヒレやスッポン、ツバメの巣などはどれも「精」を補う力が強いわけですが、漢方薬では鹿の骨化していない袋角である鹿茸が代表的な「精」を補う生薬です。