花粉症の季節
今年も花粉症の季節がやってきました。今年は花粉の飛散量も昨年よりも多いようで、昨年よりも早めに症状が出てきたという方が多いようです。
まだ寒さが残るこの時期の花粉症は、朝起きると、くしゃみを連発し、鼻水がダラダラでるというのが典型的なタイプですが、昼過ぎには症状が軽くなる人もいれば、昼から鼻水よりも鼻づまり症状に変化する人、一日中鼻水が止まらないという方などいくつかのパターンに分かれます。
この中で、昼過ぎには症状が軽快するという方は軽症ですが、一日中鼻水が止まらない方は、漢方的に考えた場合、体質面でより虚弱であると考えられ、最初は特定の花粉だけに反応していても、やがて通年性鼻炎と呼ばれる花粉以外のホコリや温度変化などにも反応して鼻炎症状を呈するようになっていく可能性が高いと考えられます。
いずれのタイプでも、基本的には胃腸の冷え、もしくは虚弱さをもっており、体質改善では胃腸機能を中心に改善していくような処方が用いられますが、冬の寒い時期でもビールが大好きとか、カラダに良いと信じ込んで過剰な水分を摂っているようでは、なかなか改善しません(というか、そういった胃腸を冷やす生活習慣が、鼻水ダラダラタイプの花粉症の大きな原因となっています。更に、こういった方は、新薬の抗アレルギー剤を服用すると、一般の人以上に眠気やだるさがでやすくなります。更に、口も渇きやすくなるため、余計に水分を摂ってしまうという方も見受けられます)。
花粉症はその時期だけ我慢すれば良いとか、かぜのようなもので季節になれば多くの人がかかるものだとか安易に考えている方が多いですが、「・・・症」とは言え、アレルギー性鼻炎という「病気」に違いはなく、放置することで重症化したり、他の疾患を発症するリスクもあります。また、西洋医学的には対症療法しかないので、あきらめている方も多いですが、漢方薬と食養生で体質改善をはかることは可能です。
参考:「花粉症について」「花粉症の原因は「花粉」ではない」