(昨日に引き続き静岡の四川飯店のメニューから)
中華料理で「芙蓉」とは、卵白を使ってふわふわに仕上げる料理に使われます。日本中華の芙蓉蟹(ふようはい:中国語ではフゥロンシェ)は「芙蓉」と言っても全卵を使いますが、基本的には卵白だけを用います。
卵白のことを中国語では蛋白(ダンパイ)と言いますが、日本語で「蛋白」と書けばタンパク質のタンパクと読みます。現在では、玉子自体が特別な食材ではありませんが、昔は貴重なタンパク質の補給源で、栄養食品の代表的な存在でした。
因みに「芙蓉」とは、古くは蓮の花を指しましたが、その後、芙蓉の花を指すようになりました。四川省との絡みで言うと、四川省の成都は別名を「芙蓉城」または「蓉城」と呼ばれ、「芙蓉」が料理屋さんの名前に使われるときは四川料理の専門店であることが多いです。