(昨日に引き続き、飲茶メニューから)
水餃子です。といっても、北方系と言うよりは中国でも南方系の水餃子です。北京や中国の東北部で水餃子といえば、皮が厚く、具よりも皮(小麦粉)を主食のような感覚で食べますが、南方では蒸し餃子が主流で、皮よりも具に力点が置かれ、水餃子というと、写真のように、大振りの具材がたっぷり入った餃子がスープに入っているという感じになります。
青梗菜とミニトマトが彩りよく入っていますが、中国ではトマトも生で食べられることは少なく、炒めものやスープの具に用いられます。トマトは一年中出まわっていますが、本来は夏野菜ですし、体を冷やす作用があるので、食養生的には加熱して食べるべきです。
殆ど意識されないことですが、食べ物は胃腸で消化吸収されないと生きてはいけません。では、胃腸はどうやって消化しているのかというと、消化酵素と呼ばれるものを分泌しつつ、食べ物をどろどろに溶かして、そこから栄養素を吸収しています。
この消化酵素は、唾液から始まって胃液、胆汁、膵液などに含まれますが、酵素の働きは温度やphによって左右されます。人間の体内の酵素は、体温から40℃くらいまでの温度でよく働くように出来ていますので、おなかを冷やすと消化するのに時間がかかるか、または十分に消化できないと言うことになります。物質中心の現代栄養学では、食べ物のカロリーや栄養素を重視しますが、同じ物を食べても、その温度によって、また、その人によって吸収される栄養素には差が出てくるはずです。