海老とキノコ炒め、カロチーノ仕立て



(大阪の某中華ダイニングのメニューより)

 海老とキノコの炒めものに、鮮やかな赤い色のカロチーノがかけられています(辣油のようにも見えますが、辣油ではありません)。

 カロチーノというのは、マレーシアのレッドパームからとれる食用のパーム油で、名前の通りカロチノイド(ビタミンA)や、スーパービタミンEとも呼ばれ、普通のビタミンEの数十倍もの抗酸化力があるトコトリエノールのほか、アンチエイジングサプリメントとしても人気のあるコエンザイムQ10(CoQ10)などが豊富に含まれています。海老もキノコも共に、補腎作用=老化予防効果のある食材ですが、抗酸化力の強いカロチーノとの組み合わせは、理想的な組み合わせだと言えます。

 人間の老化というのは、漢方の考え方では根本的には五臓六腑の中の「腎」におさめられている「精」という物質の減少と捉えます。この「腎」を補う(補腎といいます)働きや「精」という物質を補う作用のある食べ物や漢方薬が老化予防効果があるという事になります(海老の薬膳的な効用は「補腎」です)。

 また、キノコ類には「気」のエネルギーを高めるという働きがあって、この事は免疫力の増強などと共に、普通の食べ物から体に必要な栄養物質を取り込み「精」を補充する機能を増強する事にもつながり、結果的に老化予防効果にもつながります。

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