鶏の手羽先とレンコン、ダイコン、サトイモ、ニンジンなどの根菜類が入ったスープです。ところで中国語では、スープのことを「・・・湯(タン)」と書きます。また、漢方薬の処方名の葛根湯なども「・・・湯」で、医食同源というか、中華ではスープというと「具材の栄養成分をじっくり引き出したもの」というイメージがあります。
ところで、日本(和食)ではスープといえば「みそ汁」や「赤だし」のような「汁」や「だし」が主流になります。これは、日本では鶏や豚肉などを食べてこなかった事が大きく影響していると思いますが、日本人がスープの値打ちをあまり感じない原因の一つだろうと思います。
中華料理では、もちろんピンキリではありますが、その気になれば最も手間暇と原材料費がかかるのがスープです。高級な物になると長時間煮込むというより、時間をかけて食材の滋味を引き出しつつ、雑味がでないように「蒸す」という技法が使われますが、スープを蒸し器で作るというのは中華料理の独壇場だと思います。