ソイはメバルに近い魚で、別名をキツネメバルとも言います。メバルなどと同じく、皮のところはゼラチン質が豊富で煮付けなどにも向いています。
魚の上に散らばっているのは日本一辛いという黄色唐辛子です。中華で魚の蒸し物といえば、醤油ベースの甘めのタレのものが一般的ですが、湖南省の名物料理に「大頭魚」と現地で呼ばれる淡水魚を、やはり黄色い唐辛子をたっぷり使って蒸し物にしたものがあります。また、その料理には写真のように醤油や砂糖など殆ど使われておらず、汁の色も黄色く、塩味と唐辛子の辛さ(といっても、食べ進むうちに口の中が麻痺してきます)のみの味付けだったように記憶しています。
あまり知られていませんが、湖南料理というのは強烈な辛さが特徴で、四川料理のように花椒と呼ばれる山椒類のしびれる味は混じりませんが、辛味を好むという点で、湖南省の人々は中国というより世界的に見ても有数の方々だと思います。