酸白菜(スワンパイツァイ)とは、煮沸した熱湯を冷ましたところへ白菜を入れて数日間、放置しておいて、自然に乳酸菌発酵させたものです。簡単なお漬物のようなものですが、北京などで、冬の寒い時期に、羊肉のしゃぶしゃぶなど鍋料理の具材として好んで使われます。
この酸白菜に限らず、日本のお漬物も、その殆どが乳酸菌発酵ですし、何かと話題の納豆などの発酵食品はいずれも腸内細菌のバランスを良くしてくれます。ところが、日本で乳酸菌といえば、なぜか「ヨーグルト」ということになります。確かに、ヨーグルトをよく食べる地域や国の人は健康だとかなんとか言いますが、だからといって、日本人もヨーグルトを食べれば健康になるかといえば、そんな単純な話しでは無いと思います。
西洋科学的な考え方の特性とも言えますが、「ヨーグルト」という物質面ばかりを強調して、その土地の風土や、そこで暮らしている人間の特性?何十世代にも渡って食べ続けてきたことによる、栄養物の消化や代謝機能の特性?を無視しています。
それでも最近は、スローフードが見直されたり、「地産地消」?その土地でとれたものを食べるのが、その土地の人には良い?という言葉もよく耳にするようになりましたが、これは、何世代もそこで暮らしてきたら、人間の体は、その土地で採れる食物に合うように適合(変化)していくという事です。
もっと言えば、アメリカの日系人は白人などに比べて生活習慣病になりやすいというデータがありますが、3世、4世になっても体の中は日本食に適合した状態であると言うことだと思います。結果、ずっと肉食を続けてきた白人と同じ物を食べても、うまく代謝することができずに、コレステロールや中性脂肪が高くなりやすい訳です。