貝柱の湯引き



 貝柱の湯引きに醤油ベースのタレと香菜、白ネギがのっています。

 さて、年末の頃には連日、新聞紙面をにぎわしていたノロウイルスですが、このところあまりニュースにならなくなりました。決してノロウイルスによる胃腸炎がなくなったわけではないのですが、あまりにも極端な例ばかりを報道しすぎて、牡蛎の産地などから風評被害であるとのクレームが出たことも関係しているようです。

 今回に限らず、日本のマスコミの報道姿勢には大いに問題があると思いますが、付け加えるならウイルスや細菌の存在が即、病気につながるという日本人の疾病感にも問題があると思います。風邪にせよ、ヘルペスにしろ、原因となるウイルスはそこら中にうようよいるわけで、発症するかどうかはウイルスの存在よりも、人間の持っている抵抗力の大小の方が重要であるという概念が欠如しているために、今回のようなウイルス騒動が繰り返されていると思います。

 因みに、人間のウイルスなどに対する抵抗力の第一線を担っているのは「衛気(えき)」と呼ばれる「気」の一種で、この衛気がしっかりしていれば、鼻やのどだけでなく胃腸の粘膜が病原菌などから守られると考えられています。また、衛気も含めて「気」は陰陽で言うと「陽」の性質を持っていますので、冷たいものを極力、口にしないということも含めて、体を冷やさないことが抵抗力を維持する為には必要です。

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