醉蟹(ツィシエ)

 「醉蟹」とは、「酔っぱらい蟹」とも言われますが、生きたままの上海蟹のメスを紹興酒や白酒(パイチュウ)と呼ばれるアルコール度数の高い中国の焼酎に、八角茴香、丁字、陳皮などの薬味とともに漬けこんだ料理です。

 上海などでは、「蒸し蟹」と並んでポピュラーな食べ方の一つですが、カニミソも身のほうも蒸した場合と全然違ってトロトロした食感になります。足の身の部分は新鮮な松葉蟹(ズワイガニ)の身を生で食べたときのような感じに近いものの、ミソの部分は他にはない独特の味わいがあります。

 因みに、上海蟹には菊の花が添えられることが多いのですが、これは菊の花が咲く頃が一番美味しいという意味です。

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