マレー料理の串焼きのタレであるサテーソースを源流とする沙茶醤(サーチャージャン)で、スルメイカと野菜を炒めたものです。沙茶醤は別名をバーベキューソースと言うくらいで、素材を選びませんが、どちらかというと魚介類との相性が良いように思います。
さて、日本が世界一の消費量を誇るイカですが、薬膳的な効能としては「養血滋陰」で、「血」を補い体に潤いをつける(「滋陰」)というものです。秋は、「乾燥」というのがキーワードで、また五臓では「肺」に関係する季節です。また、漢方理論では「肺」は乾燥に弱い臓器とされていますので、かぜや喘息などのほか皮膚の乾燥による痒みなども発生しやすくなり、滋陰作用のあるイカなどは、この時期に適した食材といえます。