今年も上海蟹のシーズンがやってきました。上海蟹は正式名をチュウゴクモクズガニと言いますが、今年から特定外来生物に指定されて、日本国内に於ける生体の販売に規制が加えられました。
これは、ブラックバスのように、日本に住み着いて繁殖してしまうと生態系が崩れる恐れがある為とのことです。しかし「高級食材」である上海蟹って、そんなに繁殖するのかと思って調べてみると、これが結構繁殖力が強くて、既にヨーロッパなどでは大量に繁殖して漁業被害が出ているそうです。
特にドイツの河川などでは、被害が大きく、地元の漁業者の間では上海蟹を積極的に地元のチャイナタウンに向けて出荷を始めたという事です(このほか、ロンドンのテムズ川でも棲息していることが確認されているそうです)。
因みに、「上海蟹」という名称は日本でのみ通用する名前で、中国では一般的には「大閘蟹」と呼ばれています。
(「蟹黄」というのは、上海蟹のカニミソの事で、蒸した上海蟹から取り出した「蟹黄」を集めておいて料理に使います。また、カニミソではなく身の方は「蟹粉」と呼ばれています)