白腐乳というのは、塩漬けにした豆腐を麹菌を作用させて発酵したもので、沖縄の「豆腐よう」とほぼ同じものです。中国では、そのままでも食べられますが、一般的には調味料として用いられます。また、紅麹を使ったものは紅腐乳と呼ばれ、白腐乳よりもクセが強く、肉料理などに用いられます。
中国には腐乳以外にも、その名も「臭豆腐」というものがあり、こちらは納豆菌や酪酸菌を作用して作られますが、名前の通り強烈な匂いがします。主に広東省や台湾など南方で食べられています。
これらの食材は、一つは保存のためということもありますが、タンパク質が微生物の働きでアミノ酸にまで分解されているので栄養の吸収が速やかなのと、腸内細菌バランスを良くして整腸作用が期待できる他、腸内の細菌バランスが良くなると免疫力が強くなりますので、極めてヘルシーな食材であるといえます。
特にこれからの季節は、漢方的には「肺」の季節で、「肺」と「大腸」は臓腑の関係では裏表の関係ですので、おなか(大腸)に良い食材を食べることは、風邪の予防などにつながります。