四川料理の中でも最高に辛い料理の一つに「水煮牛肉(スイヂュウニュウロゥ)」という料理がありますが、写真はそれをアレンジしたもので、秋ナスと春雨も入っています。
秋ナスは、もともと成分の殆どが水分であるナスが、秋になると身が締まって旨味が強くなることから特別にそう呼ばれますが、基本的にナスは夏野菜で、からだの熱をさます作用があり、言葉を換えれば体を冷やすということから、「秋ナスは嫁に食わすな」という諺が出来たと言います。
蛇足ながら、なぜ嫁の体が冷えると困るのかというと不妊症につながるからです。特に女性は、生理の時などは「冷え」が体内に侵入しやすく、体が冷えることで「血」の流れが悪くなって、生理不順や生理痛の大きな原因となります。
このため、秋ナスはおいしいからといって食べ過ぎるのはよくないと言う事ですが、ナスが特に冷やす作用が強いと言うことではなく、昔は秋になってからでも食べられる夏野菜が他になかったことで、そう言われるようになったのだろうと思います。因みにトマトやキュウリなども本来は寒い時期に食べない方が良いですし、もっと言えば、冷蔵庫からだしたてのお水やジュースのほうが、はるかにおなかを冷やします。