黒胡麻の冷やし担々麺

 担々麺には胡麻ペースト(芝麻醤:チーマージャン)がつきものですが、写真の担々麺には黒胡麻のペーストが使われています。

 数年前から、日本でも黒胡麻、黒米、黒カリン、黒松の実、黒豆の五つの黒いものを合わせた「黒五」なるものを麺やチーズ、お菓子などに配合したものが、老化予防によいとして各社から発売されています。

 黒い食品が老化予防によいという考え方は、世の中のものを5つに分類して考える中国の五行説という思想からきています。五行説に従えば、「黒」は五臓でいえば「腎」に相当し、人間の老化は即ち「腎」の老化ですから、黒いものを食べると老化を防いで長生きできるという理屈になります。

 因みに、五行説を少し紹介すると、
「青」は「肝」、「東」、「春」と、「赤」は「心」、「南」、「夏」と、「黄」は「脾」、「中央」、「土用」と、「白」は「肺」、「西」、「秋」と、「黒」は「腎」、「北」、「冬」と、それぞれ関連しています。

 実際は、これ以外にも様々なものが五つに分けられますが、中国では古くよりこの五行説という考え方が社会の隅々まで浸透しています。因みに、「青春」や「白秋」という言葉もこの五行説から出た言葉ですし、北京にある故宮の屋根瓦の色が黄色いのも、その場所が世界の中心であることを表しています。

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