豚の胃は、中国語では猪肚(ヂュウドゥ)ですが、日本ではガツと呼ばれています。ホルモン系の食材の中でもクセが無く、食感も柔らかいことから中華では写真のような前菜から炒め物、煮込み料理までよく用いられます。
このブログでも何回かご紹介いたしましたが、豚の胃は薬膳的な効能としては、胃腸の機能を高めてくれる働きがあります。
ところで、胃腸の問題に関して西洋医学的な考え方と一番違うのは、漢方では、その機能を最も重視するという点です。また、漢方では胃腸の機能とはなにかというと「食べ物」を五臓六腑を始め全身に栄養を与える「血」に変換すると言うことです。
即ち、胃腸がしっかり働かないと、食べ物が素通りして「血」が不足するばかりか、胃腸は「気」の生成にも大きく関与しているので、「気」の力(免疫力や自己治癒力)の低下にもつながり、健康に大きく影響すると言うことです。
胃酸の出過ぎや胃の粘膜の荒れも、それはそれで問題ですが、仮にそういったことが無くても、慢性的に胃腸機能が低下している方は、花粉症やむくみ、神経痛、糖尿病などの大きな原因になると言うのが漢方の考え方です。(詳しくは、コチラをどうぞ)