「花膠(フアーガオ)」とは、魚肚(ユィドゥ)とも呼ばれますが、キグチなどの魚の浮き袋の乾物です。中華では「鮑参翅肚」と呼ばれる四大海味の一つに数えられる高級食材です。(写真ではわかりにくいですが、上半分にうっすらと写っているゼラチン質のものが花膠です)
ゼラチン質が豊富で、肉厚の物ほど高級とされていますが、時間を掛けてもどしたものはスープや煮込み料理に用いられます。
漢方的な薬効としては「補腎益精」?「精」を補い老化予防効果があるほか、筋骨を強くしたり、止血効果と共に血液の流れを良くする働きもあるとされています。(これは「四大海味」すべてに共通する薬効で、だからこそ珍重されるわけです)
中華料理の発展に関しては、皇帝などの権力者の為に発展した部分が大きいともいえますが、そういった権力者の最大の望みが「不老長寿」と「子孫繁栄」であり、その両方の欲求を満たすために欠かせないのが、漢方的には「精」を補うということで、四大海味を始め熊の掌や鹿のアキレス腱などもそういう観点から積極的に宮廷料理などに取り入れられ、高級食材として知られるようになりました。