「魚肚(ユィドゥ)」というのは、魚の浮き袋のことで、日本ではあまり馴染みがないかも知れませんが、中華の世界では「四大海味」と呼ばれる海産の高級乾物の一つに数えられています。(因みに、後の三つはアワビ、フカヒレ、ナマコです)
魚肚は、中国各地で獲れる様々な魚の浮き袋を乾燥したものですが、中国で小黄魚と呼ばれるニベ科のキグチなどがポピュラーです。
成分的には脂肪分が殆ど含まれない天然のゼラチンというかニカワ質のかたまりで、フカヒレなどと同じく老化予防効果に優れています。
食感は、フカヒレとアワビの中間といったところで、フカヒレと同様にそれ自体にはほとんど味がなく、上等なスープや写真のように金華ハムやどんこ椎茸などとともに蒸し上げることで風味が増します。