今日は地鶏とネギの豆板醤炒めです。もちろん四川料理です。
豆板醤は最近では日本のスーパーマーケットでも売っていますが、そら豆を発酵させて唐辛子の粉末を加えてつくる四川料理には欠かせない調味料です。豆板醤は辛いというイメージが強いですが、煮物などに加えると辛さが引き立ちますが、よく炒めることによって辛さもまろやかになり、コクも一段と増します。
ネギは冬の食卓にはなくてはならないものですが、漢方でもネギの白いところを葱白と呼んで用います。性味は「辛温」で、効用としては発汗、整腸、解毒作用となっています。特にこの季節、風邪の初期の発熱、悪寒には効果があります。また、現代医学的にはブドウ球菌等に対して抑制効果も認められています。
風邪の初期といえば日本では葛根湯が有名ですが、実は中国では葛根湯はあまり売れていません。理由は、どの家庭でも寒気がしたり熱っぽかったりしたら葛根湯などを服用する前に、ネギや生姜をたっぷり入れた鶏のスープなどを食べて風邪を治してしまうということが常識になっている為で、まさに医食同源を地でいく習慣が根付いていると言えます。
この冬、ちょっと風邪かなというときには、おみそ汁にでもネギの白いところを多めに入れてお試し下さい。