急に寒くなってきたので、今日はスッポンのスープをご紹介いたします。
日本でもスッポンはお鍋などに使われますが、中国ではスッポンは甲魚とよばれ写真のようにブタのすね肉やどんこ椎茸などとともに長時間蒸し上げてスープにするほか、炒め物にしたり上海料理では炊き込みご飯などにします。
スッポンは薬膳的に見ても甲羅の周囲(エンペラ)などにゼラチン質が多く、肉にも良質のたんぱくやミネラル類を多く含み、滋養強壮作用があるとされてきました。
漢方ではこのスッポンの甲羅を干したものを土別甲とよび、のぼせやほてりを鎮めたり、おなかの中の腫瘤を小さくする働きがあるとされているほか、通経作用もあるとされています。
因みにこれに似た生薬としては、クサガメなどのおなか側の甲羅(腹甲)を干して乾燥させたものを亀板とよび、体の芯に潤いをつけることでのぼせや寝汗の症状をとるほか、養血作用があって動悸や不眠、健忘症にも効果があるとされています。