沖縄県の宮古島のぜんまいはアクが少ないのが特徴で、特別にあく抜きをしなくても良いそうで、新鮮な状態ですぐに調理でき、見た目もきれいな状態で食べられます。
ワラビやぜんまいのアクは基本的に有害な成分ですので、アクが少ないと言うことはそういった有害な成分が少ないと言うことだと思いますが、宮古島というと珊瑚礁が隆起してできた島で、珊瑚礁に含まれるミネラル成分などが関係しているのかも知れません。
また、宮古島ぜんまい以外にも宮古島に生えているタチアワユキセンダングサという植物が注目されており、産官学共同で抗酸化作用に優れた健康食品素材として研究されていますが、これも宮古島の土壌が影響していると言われています。
近年、土壌が植物に影響する要素としてはミネラルなどの栄養成分以外にも、植物と共生している土壌菌などの影響についても注目されており、植物性乳酸菌などのほか植物と共生してる菌を構成する細胞膜などに含まれる成分に人体に対して免疫刺激作用などがあることが解明されてきています。
こうした土壌環境の野菜や穀物へ与える影響が解明されてくることで、農作物は単に栄養素やビタミン、繊維質などのかたまりではなく、人体に対して効能をもったものだという事がわかってくると思いますが、正にそういった考えは薬食同源と呼ばれる東洋の知恵であり、その正しさが証明されることに繋がると思います。