花山葵と生木耳の和えもの

140428_2 花山葵は花芽のついたワサビの茎と葉っぱのことで、ワサビ特有の清々しい辛みとしゃきしゃきとした食感が特徴です。

 ところで「春」は、五行説では「木」で、五臓では「肝」であり、この季節は「木の芽時」と称されるように木々が芽吹くように「肝」の働きが活発となる季節とされています。

 「肝」は全身の「気」の巡りをコントロールしているので、自律神経との関連性が深く、また、筋肉(血管や消化管をまとう筋肉も含む)の伸び縮みをもコントロールしており、日頃ストレスのたまっている方はこの季節になると、「いらいら」や「落ち込み」といった鬱的な症状や、「ゲップやガス」「血圧が不安定になる」といった症状が顕在化しやすくなります。

 漢方的には「気」の巡りが滞っている状態ととらえますが、辛味のあるものは発散作用があって、一時的に気の巡りが良くなることから、ストレスフルな方は知らず知らずのうちに辛いものを多く摂る傾向が見られます。一般的には辛いもの=唐辛子というのが一般的ですが、唐辛子のようなものは摂りすぎると胃腸に負担になるほか、温める作用が強いのでほてりやすい人には向きません。

 薬膳的には、辛いという味でからだに負担にならないのは薄荷やミント系のものです。薄荷は生薬としても用いられますが、気の巡りを良くする疏肝解欝作用があるとされ、ストレス性の血の道症に用いられる逍遥散などの処方にも配合されています。

 

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