春の訪れを感じさせてくれるわらび(蕨)は中国語でも蕨菜(チュエツァイ)で、根茎に含まれるでんぷん質はわらびもちの原料になり、生長点でもある新芽の部分は生命力を補う作用があると考えられます。
春は、動植物の生命活動が活発化してくる季節であり、漢方的には、冬の間に温存しておいた気のパワーが全身を巡り出す季節と考えられています。よって植物の新芽など生命力に溢れた食材をとることが自らの気のエネルギーをパワーアップすることにつながると考えられてきました。
よって、春先には山菜や筍など新芽の部分が好んで食べられてきましたが、いくら気のエネルギーを増やしてくれるといっても、こういった食べ物は、それを食べる側の生命力も要求されますので、気のエネルギーの少ない方(=胃腸が弱い方)は食べ過ぎない方が良いとされています。