青森県で養殖されているフランス原産の鴨を揚げたものを赤米ソースで軽く煮込んだものです。
赤米は黒米とともに古代まいなどとも称されますが、黒米がモチ米系なのに対して赤米はうるち米系で、タンニン系の赤い色が特徴で赤飯のルーツとも言われています。
ところで、普段なにげなく食べているお米にも薬膳的な効能があって、それは補中益気作用、すなわち胃腸を丈夫にして気力を増すというものです。また、実際に生薬としても、痰の切れにくい咳などに応用される麦門冬湯や、のどの渇きやほてりをとる作用のある白虎加人参湯などの構成生薬としても用いられており、生薬名では粳米(こうべい)と呼ばれています。
お米は日本人の主食として食べられてきましたが、漢方的には胃腸を丈夫にしてくれる生薬を服用していることになります。そのお米の国民一人あたりの消費量は戦後だけでも半減しており、このことは現代日本人に脾虚とよばれる胃腸機能が低下した状態の人が増加している一因になっていると思います。