連鍋湯(リエングォタン)は、四川の家庭料理の一つで、土鍋などに鶏のスープ、野菜、肉などを入れて蒸し上げたものです。
具材は様々なバリエーションがありますが、写真の豚バラ肉と冬瓜の組み合わせがポピュラーです。日本では、熱々のスープ料理は冬場に食べるものといった感覚がありますが、冬瓜自体は、体の余分な熱を冷ます作用やむくみをとる働きがあり、夏場の食材です。
これは食養生の大原則ですが、食べ物は温かい状態で食べるのが基本であり、暑い時期には余分な熱を取る食材を、寒い時期には体を温める食材を選ぶというように食べ物の性質を考えて食材を選ぶのが基本です。繰り返しますが、暑いからといって物理的に冷たいもので熱を冷ますという発想はありません。薬膳的には「涼を補う」と表現しますが、口に入れるものは体温以上の温度であるのが基本となっています。
真夏などは冷麺やざるそばも良いですが、もしそういった冷たいものを食べたら、すぐに熱いスープやそば湯でおなかを温める必要があります。