真桑瓜(まくわうり)をくり抜いたところへ、金糸瓜、毛蟹、オクラをのせて蒸し上げた料理です。
金糸瓜は、そうめんカボチャとも称され、実の部分がそうめんのような繊維状にほぐれるのが特徴です。また、カボチャといってもズッキーニなどと同じペポカボチャの類で、食感もカボチャよりは瓜そのものです。
真桑瓜にしろ金糸瓜にしろ瓜類は、からだにこもった余分な熱を冷ましたり、むくみをとったりする作用があるので夏向きの一品です。ところで、気温も急上昇してきましたが、からだにこもった余分な熱を冷ますのなら、思いっきり冷たいものを摂れば良さそうに思ってしまいますが、人間は恒温動物である以上、特に胃腸をはじめ内臓を正常な体温以下に冷やしてしまうと、生命を維持する諸機能が低下してしまいます(例えば、夏になると顔や手足がむくむという方は、胃腸を冷やしすぎて、胃腸の水分代謝機能が低下している可能性があります)。
よって、薬膳的には、“身体の余分な熱を冷ます作用のあるもの”を体温以上の温度で、というのが基本となります。