日本でウズラと言えば玉子ですが、ウズラを肉団子にしたスープです。
見た目からは想像しにくいですが、ウズラは元々渡り鳥で、ニワトリよりもパワフルです。フレンチのジビエでもヨーロッパに生息するヤマウズラはポピュラーな食材ですし、生命力の強いウズラをいただくことは、寒い冬を前に理にかなっています。
近年、暖房が行き届いていることからあまり意識されませんが、極論すれば冬は人間の生命力(免疫力)が低下する季節です。
よくインフルエンザが流行ると「空気が乾燥しているので・・・」といった解説を耳にしますが、空気が乾燥してウイルスの飛沫感染が起こりやすくなること以上に寒さが免疫力を低下させていることの方が問題です(空気が乾燥しているからインフルエンザが流行るというのなら砂漠地帯では年がら年中インフルエンザが流行っていることになります)。
漢方的には、人間の免疫力は“気”の作用で、“気”は陰陽で言えば“陽”の性質がありますので、寒くなればなるほど“陽気”が低下します。もっと簡単に言えば、人間は恒温動物なので、温かい時期に比べて寒くなるほど体温を維持するために必要なエネルギーが必要になりますので、免疫や代謝に回すエネルギーが低下します。
また、腸管内の細菌バランスも冷えれば冷えるほど悪化することが知られ、結果的に腸管免疫が低下しますので、健康を維持するためには、冬の寒い時期におなかをはじめからだを冷やさないことが最重要課題になります。また、食べ物も滋養のあるもの~生命力にあふれたものを摂る方が良く、そのことは即ち“気”を補うことにつながります。