茶豆の紹興酒風味

201108                             

              

 茶豆は枝豆の一種で、香ばしい香りと深みのある味が特徴です。

 枝豆は、言うまでもなく未成熟な大豆であり、その薬膳的な効能としては胃腸の消化吸収力を高め、整腸作用もあるとされています。

 近年の研究によると、大豆に含まれるある種の成分は腸管にあるM細胞というところを刺激し、膵臓からの消化液の分泌を促進するとともにCCKというホルモンの分泌を促し、膵臓そのものも丈夫にする働きがある(専門的には栄養効果と呼びます)ことがわかっています。

 漢方の世界では、昔から「脾胃(胃腸)を養うには五穀をもって第一とする」とされ、大豆に限らず、穀物などにも同様の薬膳的な効能があるとされています。即ち、主食と呼ばれるようなものには多かれ少なかれ、食べ物の消化吸収力を高める作用があるわけで、米や豆類をあまり食べないと胃腸を始め消化管全般の機能が低下してしまうおそれがあります。

 日本人の主食は、言うまでもなく米ですが、一人あたりの消費量は過去50年間で、約半分にまで落ち込んでおり、日本人に胃腸が弱い人が多い要因の一つとなっていると思われます(ちなみに、米の代わりにパン食(小麦)が増えたという意見もありますが、統計上は小麦の消費量は50年前から米の減少量を補うにはほど遠い程度にしか増えていません)。

 

 

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