五花肉、冬瓜、パイナップルの上湯仕立て

201107  皮付きの豚バラ肉を一旦蒸してからスライスしたものの間に冬瓜とパイナップルが挟まれています。

 基本的に、中国では豚肉に関して、バラ肉がもっとも人気のある部位で、特に断面が皮を含めて脂肪と肉の層が5つに分かれているものを五花肉(ウゥファーロゥ)と称し、バラ肉の中でも最上級とされています。

 さて、冬瓜は涼しいところにおいておけば冬まで保存しておくことができることから冬の瓜と書きますが、言うまでもなく夏にとれる瓜の一種です。薬膳的な効能としては、清熱利水消腫で、ほてりを冷ますとともにむくみにも有効とされています。

 これは、夏の暑い時期に水分を過剰にとっておなかを冷やし、胃腸の水分代謝機能の低下からむくみやすいという状況にぴったりの食材といえます。また、パイナップルにものどの渇きをとる作用や胃腸の消化力を高める作用があり、ベースの上湯(シャンタン)スープとともに夏バテ予防に適したメニューといえます。

 ところで、からだのほてりをとるなら冷たいスープの方が良いのではないかと考える人もいるかも知れませんが、おなかを冷やすことは生命力の低下につながりますので、あくまで食事は温かい状態で摂るのが基本とされています。その中で、暑い時期には、からだのほてりをとる効能のある瓜類や夏野菜を摂ることで、“涼”を補うという考え方になります

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