蒸し暑い日が続きますが、コースの最初に先付け?代わりに出された少量の冷たい蓮の葉のお粥です。
蓮の葉は、大きな葉っぱで食材を包んで蒸しものにしたり、丸鶏などをスモークする時にも使用されるほか、蓮の葉茶など中国料理では多用されます。
蓮の葉(荷葉)の薬膳的な効能としては、生の葉は暑気あたりに良いとされるほか、乾燥させたものは胃腸の働きを良くする作用があるとされ、最近ではダイエット効果もあるとされ注目されています。
さて、このブログでは再三、夏の暑い時でもおなかを冷やさないようにすべきと書いてきましたが、中国料理でも前菜はだいたい冷たいものが多いですし、ビールや食前酒なども口当たりの良い冷たいものが主流です。
ただし、洋の東西を問わず、最初に口当たりの良い冷たいものが出た後には熱いスープなどが出て、その後にメインディッシュという流れになっています。これは、一旦スープで胃腸を温めると共に、消化液の分泌を促すという意味があります。
コース料理のようなものでなくても、冷や奴にネギやおろし生姜などの薬味を添えるとか、ざるそばの後にそば湯を飲むなど、冷たいものを摂った時にはおなかを冷やさないようにする工夫がありました。そういった工夫があるのは、先人はおなかを冷やす弊害を知っていたからにほかなりませんが、現代日本人は飲食物のカロリーや添加物などといった情報以上に温度にもっと気を配る必要があると思います。