“連鍋湯(リェングォタン)”とは、四川の家庭料理で、鶏や豚でとったスープに豚肉や大根を入れて煮込んだもので、具は別添えの豆板醤などの調味料につけて食べ、スープはスープでいただくという料理です。写真は、その連鍋湯の豚肉の代わりにブリが入っています。
ブリは、“アブラ”が“ブリ”の語源という説もあるほど脂がよくのっており、豚肉の代用として連鍋湯に十分に馴染んでいました。
さて、世界的に見て、一人あたりの水産物の消費量では日本は欧米や中国の2倍にものぼり、このことは日本人の平均寿命の高さにも影響していると思います。これは、豚や牛の脂とちがって、魚の脂にはDHAやEPAといった動脈硬化を予防する成分が豊富に含まれるほか、もともと体温が人間よりも低い魚の脂は人体で固まりにくく、更にはタンパク源としても魚肉は豚や牛の肉よりも胃腸の消化に負担がかからないためです。