椎茸、なまこ、鶏の蝦子ソース

101119_3  干しナマコは、中国では海の人参(野菜のニンジンではなく薬用人参)=海参とよばれ、“精のつく食材”として人気があります。

 特に日本のナマコは人気があり、江戸時代よりフカヒレ、アワビとともに“俵物三品”として中国へ輸出されていました。

 さて、栄養のあるものを食べると“精がつく”という言い方ですが、これは東洋医学的な考え方からきています。

 即ち、“精”とは、からだを構成するあらゆる物質的な基礎であり、尚かつ生命の火を燃やす燃料となるもので、生命の根源物質とも呼ばれているもののことを指します(「精」とは 参照)

 この“精”という物質は中年以降、歳と共に減少していき、“精力”も減退していくわけですが、このことを“老化”と呼ぶわけです。つまり、人間の老化とは“精”という物質が減少していく過程とも言えます。それゆえ、老化を予防する方法としては、“精”を減少させない事と“精”をからだにとりこむ事が重要となります。

 “精”の減少に関しては房事過多と過労、睡眠不足などが主な原因とされ、これらを慎む必要があります。また、“精”を取り込むためには、“精”を多く含む食べものを食べることと、胃腸の消化吸収能力を保持することが必要となります。

 以上述べたようなことは中国では一般の人の間でも広く知られていることであり、それゆえ、“精”を多く含むナマコやフカヒレのような食材に高値が付くわけです(日本でも昭和40年くらいまでは、多くの人が理解していたと思われます)。

 

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