松茸と梨の清湯

201010  今年は異常気象の影響で農作物に悪影響がでていますが、松茸は大豊作だそうです。

 秋から旬を迎えるキノコ類は、薬膳的な効能として免疫力を高めるという作用がありますので、猛暑が続いて体調を崩し気味の方にはキノコ類で免疫力を高めることをお勧めしますし、今年のような状況で松茸などのキノコが豊作になるのも天の恵みと言えます。

 さて、松茸とともに入っているのは、やはり旬の梨です。梨は、空気が乾燥してくるこの時期、からだを潤す作用があり、空咳やお肌の乾燥にも良い食材です。ただし、寒性ですので少なくとも冷蔵庫で冷やして食べない方が良いと思います。

 口が乾きやすい人は、高齢者でなければ血虚(貧血)やストレスが背景にあることが多く、口の中は局所的に熱を持ちやすくなって、寒くなってきてからもつい冷たいものを口に入れたくなります(典型的な例として“氷食症”)。が、口の中は気持ちよくても、その先のおなかが冷やされると血虚が更に進みますし、免疫力の低下にもつながります。(高齢者の場合は、陰虚と言って、水分不足と言うよりも水分の保持能力が低下しており、根本的には陰虚を改善する漢方薬などで水分保持能力を改善する必要があります。)

 ついでに、舌をだしてみて舌の上の苔がびっしりぶ厚く生えている人も、“口が渇く”と訴えますが、正確には“口の中が粘っている”わけで、原因は胃腸の水分代謝能力を超えた水分の過剰摂取です。口の粘りはうがいするだけでもとれますので、(熱中症が心配される状況なら別ですが、)飲むのは控えた方が良いです。

 

 

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