フルーツトマトの甘酢漬け

201008_2  甘酢という味付けはあんかけ料理などにも見られますが、漢方の考え方では甘い味と酸味が一緒になると“酸甘化陰”といって、からだに潤いを与える作用が生じるとされています。

 もともとトマト自体も酸味と甘味を兼ね備えており、薬膳的な効能としては夏の暑い時期の渇きをおさえ胃腸の働きを良くするとなっています。そのトマトを甘酢漬けにすることで薬膳的な効能が一段と強化されています。

 とはいえ、今年の猛暑というか酷暑に対しては少々のことでは対応できないくらいです。一般的に“暑い”というと温度面ばかりに目が向きますが、本来、“暑い”というのは「高温」プラス「湿度が高い」ことを表し、高温で汗が出て体内の水分が不足しがちになるので水分補給は欠かせないのですが、「湿度が高い」と、汗が出ても蒸発しにくく、気化熱が奪われず、結果的にからだがオーバーヒートしやすくなり熱中症にもつながりかねません。

 漢方では、インフルエンザ゙の高熱などにも用いられる牛黄(ゴオウ)が昔から暑気あたりの特効薬とされてきましたが、現代では手軽に服用できるカプセル剤なども販売されており、今年の夏は常備されることをお勧めいたします。

 

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