シンガポールなどではポピュラーなココナッツミルクに緑豆、小豆、マンゴーなどの入ったデザートです。
緑豆は、中華料理では春雨の原料にもなりますが、薬膳的には消暑止瀉~暑さによるのどの渇きをとりのぞく作用などがあるとされ、夏場には多用される食材です。
暑い時期に緑豆を煎じた液を冷ましてから服用するという使い方もありますが、ポイントは暑いからと言って物理的に冷たいものを摂ることによって暑さをしのぐという考え方は存在しないということです。
夏バテの予防という観点からは、発汗によって失われた水分を補給することは勿論重要ですが、おなかを冷やすことは気(=陰陽でいえば「気」は「陽」に属します)のエネルギーの低下に直結しますので、東洋的な観点からはからだの余分な熱をさます作用のある食材を積極的に摂ることが正しい対処方法となります。
一般的な食材でいえば、夏野菜ともいわれる茄子や胡瓜、トマトなどはそういった作用がありますし、西瓜などの瓜類も余分な熱を冷ます作用が強いとされています。たとえ冷蔵庫に入れて冷やさなくても、もともとそういった作用があるということで、反対にいえば冷え症の方は冬の寒い時期にトマトやキュウリはあまり摂らない方が良いです。