鯛の上にのっているのは、カラシナの漬物で日本の高菜漬けに似た梅菜(メイツァイ)や山菜を刻んだものです。
中国の漬物は一般的に塩気が強いものが多いですが、これは、漬物の位置づけとして野菜の保存食であるとともに、塩を保存しておくという意味もあるからだそうです(内陸部で利用されることの多い岩塩は、昔はそのままの状態で保存するのが難しかったそうです)。
このため、中国に於ける漬物は、日本のようにそのまま食べるより、スープや炒めものから蒸しものまで幅広く用いられています。また、乳酸菌などによる発酵食品でもあり、本来の栄養(ビタミンなどの栄養素も漬物の中には意外なほど“保存”されているそうです)以外にも、消化液の分泌を促したり、腸内環境を改善する作用などが期待できます。日本では、どんどん廃れていく漬物ですが、特に湿気が高くなって胃腸機能が低下する梅雨時など、もっと見直されても良いように思います。