旬の時期を迎えたそら豆は、莢(さや)が天に向かって実ることから空豆とよばれますが、蚕の季節にとれ、莢の形も似ていることから“蚕豆”とも書きます。また、中国では、中央アジアの方から伝わったということから“胡豆”という別名もあります(原産地については北アフリカと言われています)。
そら豆の薬膳的な効能としては、豆類の多くがそうであるように“健脾利湿(胃腸を丈夫にして、むくみなどをとる)”作用があるとされるほか、高血圧にも良いとされています。
因みに、四川料理には欠かせない豆板醤は、そら豆を発酵させたもので、日本では豆板醤=辛いというイメージですが、辛いのは正確に言うとそら豆以外に唐辛子の入った豆板辣醤(トウバンラージャン)です。