前菜の定番メニューのひとつ、白切鶏(パイチィジィ)です。蒸し鶏とも呼ばれますが、沸騰するかしないかくらいの温度で茹でた方がしっとりと仕上がります。
鶏肉は皮の部分に脂肪がついていることが多く、日本のスーパーでは皮なしの鶏肉が売られていたりしますが、写真を見てもわかるように皮の部分にはコラーゲンが豊富で、茹でることで余分な脂肪分も流されますので、生で食べるのならまだしも加熱調理するのであれば皮の部分を捨てるのはもったいない話しです。
ところで、最近は美容目的でコラーゲンが注目され、ドリンクやサプリメントの形で多くの製品が売られています。実際に、美容効果を実感されている方も多いようですが、漢方的に考えると、お肌の潤いのもとは「血」であり、お肌や髪の毛が潤うためには、「血」の量が十分あることと共に「血」の流れがスムーズであることが重要で、コラーゲンは「血」の量が少ない方にとっては美容効果が期待できますが、「血」の流れに問題のある「淤血(おけつ)」体質の方にとってはあまり効果が期待できません。
また、お肌のトラブルでも、胃腸機能が低下している方は顔や手足がむくみやすくなり、むくむ=皮膚の下に不要な水分が存在する訳で、その不要な水分(むくみ)が「血」の栄養がお肌に届くのを邪魔しているケースもあり、こういったケースでもコラーゲンの効果はあまり期待できません(胃腸の機能を改善して、水分代謝を改善することが先決です)。