見た目、日本の焼そばに似ていますが、味付けに、カラメルが入って色が黒く甘みがある“老抽”と呼ばれる中国のたまり醤油が使われています。
その他は日本のソース焼そばに近い食べものですが、上海炒麺(シャンハイチャオミェン)という名の通り、上海料理です。
もともと上海料理の味の味付けは砂糖と醤油がベースで、中国料理の中でも最も日本の味付けに近く、上海で日本の外食チェーンのお店が人気を得ているのもわかるような気がします。
さて、写真の炒麺には立派な牡蛎が入っています。牡蛎については本草綱目という明の時代の書物に「炙食甚美令人細肌膚美顔色」と記されており、直訳すると「炙って食べると甚だおいしく、肌のきめを整え、顔色を美しくする」となります。
現代の研究では、牡蛎に含まれる微量ミネラルやアミノ酸が貧血や肝臓病から不妊症または鬱症状などにも有効であるとするようなデータが数多く発表されていますが、古くから特に女性の方の美容面に効果があるとされていたようです。