“烏魚蛋”とはイカの卵のことで、写真ではわかりづらいですが、真っ白で直径2~3cmくらいのソフトコンタクトレンズのような形をしています(台湾では烏魚蛋は“からすみ”の事を指します)。
生の状態では無色透明だそうですが、食材として流通するのは塩漬けされたものが一般的で、白くて半透明状になります。
イカの卵自体の味としてはあっさりしたものですが、最大の特徴は他に例を見ないほどの滑らかな食感で、このスープが山東料理の名菜の一つとされるだけのことはあると思います。
さて、イカと言えば、日本人の魚介類の消費量の中でもトップで(因みに、イカ、マグロ、サケがベスト3です)、世界的に見て最もイカ好きな国民といえると思います。イカは見た目以上に消化に負担のかからない食材で、ビタミンなども豊富に含まれていますので、胃腸が弱い日本人にとって適した食材だと思います。
また、漢方薬の世界ではコウイカの甲骨を乾燥させたものを烏賊骨(うぞくこつ)と呼び、胃潰瘍の痛みや不正出血などに効果があるとされています。