あさりの焼そば

0318  そろそろ潮干狩りシーズンですが、砂浜を「漁る(あさる)」が転じて「あさり」になったそうで、あさりは日本に於いて“貝塚”の大昔から馴染みの深い貝です。

 栄養的にもビタミンB12や鉄分などのミネラルが豊富で、貧血気味の方などには特にお勧めの食材です。

 ところで、貧血というと立ちくらみやめまい、動悸などのほか、顔色が悪い、お肌が乾燥するなどの自覚症状を伴いますが、漢方の考え方では「血」の不足は“血虚(けっきょ)”と呼び、「血」は五臓六腑の「肝」に蓄えられることから、上記の症状以外にも「肝」とつながりの深い「目」の乾燥や、「爪」が折れやすくなる、足がつりやすくなる、「髪の毛」がぱさつくなどの症状が出やすくなると考えられています。

 ところで、西洋医学的な検査では単位容積あたりの赤血球の値が基準値より少なければ「貧血」と診断されますが、赤血球の値が基準より多くても「血虚」と判断されるケースがままあります。これは、単位容積あたりの赤血球が足りていても、血液の絶対量が少ないことの反映ではないかと考えられています。

 また、貧血の方はレバーや鉄分を多く含む食事を指導されますが、よほどの偏食でないかぎり、“食べもの”よりも“胃腸の機能低下”が貧血の原因となっていることが多いと思います。要するに胃腸の消化吸収機能が低下した状態では、食べものに含まれる栄養素が十分に吸収できない訳ですし、胃腸機能がかなり低下している女性では生理が長引く傾向になり余分な出血により、更に貧血が進むこともあります(専門的には「脾不統血」と言います)。

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