豚の膝の関節部分の肉を皮付きのまま、トロトロになるまでじっくり煮込んだ料理です。
日本でも馴染みの深い東坡肉(トンポーロウ)に似ていますが、こちらは皮の部分も分厚く、関節部分ということもあってゼラチン質がより豊富に含まれています。
ところで、人間の膝関節の痛みですが、膝に限らず関節は筋と筋肉、骨がからみあってスムーズに動くようになっています。最近は、「膝関節の痛み=軟骨のすり減り」と短絡的に考える方が多いですが、軟骨以外にも筋肉の衰えは関節に悪影響を与えます。これを漢方的に言うと、骨は五臓六腑の「腎」と関連し、筋肉は「肝」になりますので、「肝腎かなめ」の「肝」と「腎」を補うことが関節の衰えというか痛みを予防する上では基本になります。
また、もうひとつ重要な点は膝の痛みの背景には全身の「津液(しんえき:簡単に言えば「水」)」の代謝や流れの異常が関係することが多く、この水分代謝にかかわる胃腸や「腎」が弱い方が膝の痛みを起こしやすいと言えます(「漢方薬と膝の痛み」参照)。