インカのめざめは、南米アンデスのジャガイモをルーツにもつ新品種で、甘みとコクが強いのが特徴です。
写真の手前が、そのインカのめざめに蝦子(シャアズ)~エビの卵を乾燥させたもので小粒ながら独特の香りがします~をからめたもので、奥の方に見えるのはマコモダケに自家製のカラスミをすりおろしたものが振りかけられています。
ところで、ジャガイモは中国語では「土豆」と書きますが、薬膳的には多くの豆類と同じく胃腸を整える作用があります。
日本人の野菜の摂取量が年々減少していると言われますが、主食のお米をはじめ豆類や芋類の消費量も減少していると思います。黄緑色野菜などに比べて意識されることが少ないですが、穀物や豆、芋の類は食べものを消化吸収する胃腸を整える作用があり、その部分をおろそかにすると、いくら栄養豊富な食べものを食べても受け入れることができなくなります。ビタミンやアミノ酸といった栄養素を摂取することは大事かもしれませんが、現代日本人にとっては胃腸機能低下による栄養吸収力の低下の方が問題で、そういった意味では食育に関しても穀物、芋、豆類をしっかり食べることから始めるべきかもしれません。