春巻きは英語でもスプリングロールと呼ばれるほど、春=新春と縁が深い食べものです。
もともと中国では新春に、紅芯大根などの野菜とクレープのような春餅(チュンピン)を食べる習慣があって、やがて春餅で野菜を捲いて食べるようになり、それを揚げたものが現在の春巻きです。
よって、春巻きの具は基本的に、春の時期の山菜の新芽などが使われます。
ところで、春は「木の芽時」とも言われ、精神的にイライラしやすい時期とされていますが、漢方では春は自律神経とつながりの深い「肝」の季節とされており、この季節は特に神経症状が出やすいとされています。そのほかにも「肝」との関連では、目が疲れやすくなったり、ゲップやガスなどの胃腸症状もでやすくなるとされています。これらの症状はいずれも「気」の流れの滞りが原因とされ、春になったら散歩やウォーキングなど身体を積極的に動かして全身の「気」の流れを良くしたり、薬膳的には「肝」を養う作用のある枸杞の実や、「気」の流れを良くする紫蘇や薄荷の類がお勧めです。