簡単に言えば小豆のお汁粉ですが、中国では春節など節句につきものの一品です。中に白玉団子と正月らしく縁起がよいとされる金柑が入っています。
日本のお汁粉とほぼ同じ物ですが、ひとつ特徴を挙げるとすれば、隠し味に陳皮を使うという事でしょうか。陳皮はミカンの皮を乾燥させたものですが、古ければ古いほど良いとされている生薬で、香りの力で気の流れを良くし、胃腸の蠕動運動もスムーズにする働きがあります。
写真の紅豆沙には20年ものクラスの陳皮が使われていますが、臭いもしなければ、口に入れた瞬間も殆ど香りを感じないものの、しばらくすると鼻の奥の方というか、頭の上あたりに上品な香りを感じます。個人的な想像ですが、第2の脳と言われる胃腸で“香り”を感じているのかもしれません。