(「筑紫樓」さんのメニューより)
中華デザートの定番中の定番、杏仁豆腐(あんにんどうふ)です。杏仁はアンズの種ですが、生薬名としては「キョウニン」と読み、咳止めや乾燥性の便秘に有効とされています。
杏仁豆腐は、もともと中国でも北方、即ち乾燥して寒い地域で杏仁を砕いて粥状にして飲まれていたものが原形とされています。また、もともと生薬として用いられていた杏仁は香りも強い反面、甘みが少なく、現在では食用としては甜杏仁と呼ばれる甘みの強い品種のものが使われています(もっとも、スーパーなどで売られている杏仁豆腐は、杏仁そのものは使われておらず香料でごまかしているものが殆どです)。
また、上に載っている赤いものは枸杞の実(枸杞子)で、「長生きしたければ枸杞を食え」とは、かの世界的に有名な植物学者である牧野富太郎博士の言葉ですが、五臓六腑の肝と腎を補い、老化予防効果に優れた効果を発揮します。