中華の冬のデザートの定番、クルミ汁粉です。クルミの渋皮を除いたものと大棗(ナツメ)をミキサーで細かくしたものを汁粉にしたものです。
クルミは、生薬(胡桃肉)としても用いられ、体を温め、老化や過労による腰やヒザのだるさや肺気腫のような力のない咳にも効果があるとされています。また、クルミの形が脳に似ていることから、健脳作用もあるとされ、認知症の予防にも有効とされています(単に形が似ているだけでなく、専門的に言えば、クルミには補腎作用があり、漢方理論上も老化による健忘や認知症には五臓六腑の「腎」を補う必要があることから、補腎作用のあるものの多くに認知症の予防効果が期待できます)。
また、乾燥性の便秘にも良いとされ、クルミのお汁粉は、寒くて空気の乾燥する冬の季節に欠かせないメニューとなっています(冬は五行説では「腎」の季節であり、腰痛や膝のだるさ、耳鳴りなど「腎」と関連の深い症状が顕在化しやすくなります)。
汁粉の上に載っている丸いものは、種子島で栽培される極めて甘みの強い安納芋(あんのういも)を丸めて素揚げにしたもので、糖度が16度にも達すると言われるだけあって、砂糖菓子のような甘みがありました。