金木犀と銀耳の甜品

1022  金木犀(きんもくせい)の花は独特の甘い香りが特徴で、そのまま乾燥させたものや砂糖漬けにしたもの(桂花醤:クイファージャン)は、料理やお茶の香り付けに用いられます。また、金木犀の花を白ワインに漬け込んだものは桂花陳酒と呼ばれ、日本でも出まわっています。

 銀耳(インアル)とは白キクラゲのことで、一般の黒いキクラゲよりも高価で、甜品(デザート)によく用いられます。銀耳を氷砂糖とともに煮込んだものは氷糖銀耳と呼び、定番の甜品ですが、写真は更に金木犀の花(桂花)や乾燥いちじく、栗、レンコンなどが入っています(写真上部の栗の周辺に見えるオレンジ色のものは金木犀の花です)。

 さて、日本でデザートといえば、いつの間にか冷たいアイスクリームやフルーツを連想するようになりましたが、食事の最後に冷たいものを食べるのは消化に極めて悪影響を及ぼします。漢方的には「脾陽を傷つける」からと、一言で済みますが、西洋医学的に解説しますと、人間が食物を消化吸収するためには消化酵素の働きが必要となります。ところが、この酵素というものは温度によって活性~働きが異なり、人間の持っている消化酵素で言うと、20度を切ると殆ど働かなくなるとされています。よって、いくら栄養のあるものを食べても、胃腸を冷やすと栄養が吸収されなくなるということです。

 

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