宴席料理などで、大きな冬瓜(とうがん)の中身をくり抜いて、スープと具を入れて蒸し上げるスープがありますが、写真はソフトボールくらいの大きさのミニ冬瓜で同じように作った蒸しスープです。
冬瓜は冬の瓜と書きますが、もちろん夏が旬で、涼しいところに保存しておけば冬まで日持ちがするということからそう呼ばれます。薬膳的な効能も、からだの余分な熱やむくみをとるとされています。
また、冬瓜の種(冬瓜子)や皮(冬瓜皮)を乾燥したものは生薬としても用いられ、薬効としては清熱利湿などとなっています。
ところで、冬瓜などの薬膳的な作用として「からだの余分な熱を冷ます」というと、からだを冷やすような感じを受けるかも知れませんが、あくまで夏の暑い時期に対応したもので、養生的な言い方をしますと「涼を補う」となります。更に、からだの余分な熱をとるのに熱いスープとして食べるのはおかしいような気もしますが、人間が恒温動物である以上、口に入れるものは温かいものが基本であって、そのものの性質としてからだの余分な熱を取るという作用に変わりはありません。